田舎でも転職が楽な薬剤師・看護師
移住後に仕事を探さなければならないとき、薬剤師や看護師なら求人数も多く、高待遇のところも見つかりやすいでしょう。
田舎は人口数が少なく高齢化が進んでいます。観光地化されているところでも、高齢者が働いているのを見かけますよね。そういった田舎は、病院や薬局の需要は高くても供給が少ない場合が多いです。
なぜなら、働ける人が少ないから。薬剤師や看護師の資格を持っている人は、都市部で働いていることが多いんです。
これは、出身校の所在地や配偶者の勤務地、求職率、利便性の高さが関係していると思われます。
都市部に薬剤師・看護師が集まる理由4つ
1.出身校の所在地
日本の医療養成は「西高東低」の傾向にあります。これは医師にも言えることですが、薬剤師や看護師の資格を取るために行く学校は、西に多く東に少ないからです。その地で学びローカルルールや人脈に慣れると、違う地域で働くことが怖くなってきますよね。
その結果、学校が集まる都市部に薬剤師や看護師が集まるのです。
2.配偶者の勤務地
結婚する相手と出会うのは、勤務場所や住んでいるところに近いことが多いでしょう。それは相手も同じこと。配偶者の勤務地が都市部なら、自分一人で「田舎暮らしをする」という選択肢は生まれないですよね。
3.求職率
田舎は人手不足の傾向にありますが、求人数は少ないです。これは、働ける場所が少ないから。
という悪循環に陥っています。
4.利便性の高さ
これは、薬剤師や看護師に限りませんが「田舎は住みにくい」という理由で、地方に住む人は減っています。
利便性が高い生活に慣れると「快適な生活を送れる都市部から離れたくない」という気持ちになるのは当然です。そのような理由で、田舎は人手不足になっているのです。
薬剤師や看護師は田舎暮らしを選ぶと年収が上がる
薬剤師や看護師の年収は、地域ごとの需給バランスによって大きく左右されます。多くの場合、人手が足りていない田舎は年収が高く、人員が確保しやすい都市部では年収が低くなりやすい傾向がありますね。ここで、「2019年度版の薬剤師・看護師の平均年収」を都道府県別に見てみましょう。
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
北海道 | 533.7 | 473.6 |
青森県 | 618.6 | 459.5 |
岩手県 | 513.2 | 470.7 |
宮城県 | 466.5 | 467.2 |
秋田県 | 659.5 | 480.2 |
山形県 | 499.9 | 444.1 |
福島県 | 545.6 | 420.4 |
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
山梨県 | 554.1 | 453.0 |
長野県 | 545.1 | 497.1 |
新潟県 | 525.3 | 473.7 |
富山県 | 588.9 | 449.5 |
石川県 | 490.4 | 486.4 |
福井県 | 529.9 | 466.1 |
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
東京都 | 510.0 | 516.5 |
神奈川県 | 509.8 | 531.8 |
埼玉県 | 517.6 | 485.5 |
千葉県 | 494.6 | 514.4 |
茨木県 | 530.3 | 472.1 |
栃木県 | 543.9 | 495.0 |
群馬県 | 512.4 | 439.1 |
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
静岡県 | 556.5 | 508.9 |
愛知県 | 533.8 | 477.3 |
岐阜県 | 571.4 | 502.0 |
三重県 | 514.1 | 515.9 |
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
大阪府 | 493.7 | 506.8 |
兵庫県 | 491.8 | 466.0 |
京都府 | 525.7 | 495.3 |
滋賀県 | 497.7 | 475.8 |
奈良県 | 500.4 | 494.1 |
和歌山県 | 481.5 | 501.4 |
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
岡山県 | 507.0 | 475.1 |
広島県 | 544.1 | 500.8 |
島根県 | 701.6 | 453.7 |
鳥取県 | 536.1 | 479.6 |
山口県 | 559.5 | 469.5 |
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
香川県 | 518.7 | 498.3 |
徳島県 | 490.7 | 458.3 |
愛媛県 | 533.8 | 436.0 |
高知県 | 588.5 | 448.2 |
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
福岡県 | 494.4 | 472.3 |
佐賀県 | 568.6 | 431.1 |
長崎県 | 575.1 | 426.9 |
熊本県 | 591.1 | 432.7 |
大分県 | 575.4 | 419.2 |
宮崎県 | 525.0 | 403.4 |
鹿児島県 | 589.6 | 404.4 |
沖縄県 | 533.8 | 421.6 |
都道府県 | 薬剤師の平均年収(万円) | 看護師の平均年収(万円) |
全国平均 | 518.6 | 479.9 |
薬剤師高年収トップ3
2.秋田県 659.5万円
3.青森県 618.6万円
薬剤師の平均年収が518.6万円なのに対し、上位3県は100万円以上の年収が加算されています。これは、薬剤師不足地域の色が濃く出た結果でしょう。
「病院や薬局はあるのに、そこで働く人がいない」ということで、一人でも多く薬剤師を囲い込みたい県は、給与を高く設定して人を呼び込もうとしているのです。
そして、もう一つの要因が「在宅医療に力を入れている地域」だということ。
国は、診療報酬上で在宅医療を高く評価しています。「在宅患者訪問薬剤管理指導料」の見直しや「在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料」の新設などによって、在宅医療へ力を入れることが利益につながりやすくなりました。利益が上がれば、薬剤師の年収も上がりやすくなるのです。
看護師高年収トップ3
2.東京都 516.5万円
3.三重県 515.9万円
薬剤師の平均年収は、島根県701.6万円~宮城県466.5万円と、200万円以上の差があります。しかし、看護師の平均年収は、神奈川県531.8~宮崎県403.4万円と120万円程度の差しかありません。これは、働く場所や働き方にも差があるからです。
看護師には病院や診療所以外でも働く場所がある
- 保育園や幼稚園
- 老人ホーム
- テーマパークなどの救護室
- 美容クリニック
など、いろいろな場所で必要とされているんですね。このような所は専門的な技術よりも、対人スキルなどの看護以外のスキルが求められます。そのため、給与水準は高くなる傾向があるようです。看護師高年収トップ3の県は、テーマパークや美容クリニックに勤務する看護師の年収が反映されている結果かもしれませんね。
薬剤師・看護師が田舎で働くメリット
家賃が安い
田舎は都心部に比べ家賃が安いです。例えば、神奈川県で2LDKの賃貸物件は平均22.9万円の家賃になりますが、薬剤師年収トップの島年県では2LDKの賃貸物件は平均6.92万円の家賃です。家賃の差に驚きますよね。
仕事量が少ない
「人手不足なら1人に対する仕事量が多いのでは?」と思いがちですが、住民が少ない田舎は診療に来る人の数も少ないのです。やりがいを求める人には、物足りなく感じるかもしれませんが、都市部より仕事の量は少なくなります。
自然を満喫できる
多くの人が「田舎といえば自然!」というように、田舎は自然に恵まれているので、季節の移り変わりや緑の芽吹きを肌で感じられる場所です。きれいな星空に魅了され、水や空気の美味しさに驚き、新鮮な野菜の美味しさに驚くでしょう。
コミュニティーに入りやすい
人付き合いが濃くなる田舎では、「先に住んでいる自分たちのほうが偉い」と思っている人たちがいます。閉鎖的な人たちは、新しく住み始める人に警戒することが多いのです。しかし、職業を薬剤師や看護師だと知ると、態度が急変することも。自分たちがお世話になる人へは、警戒を解くのが早いのです。
田舎でも薬剤師・看護師は高収入の職業
薬剤師や看護師は、一般の企業より高収入な職業です。もちろん、資格を取って就労するので当たり前のことですが「転職しやすい」というのは大きな武器になります。
そして、働き方も選べるようになってきたのも嬉しいですね。昔の三交替病棟での勤務は、新人に夜勤が多く回ったり、10連勤が当たり前だったりと「労働基準法なにそれ?」という働き方でした。今では、派遣や期間限定、時間指定などができるようになり、人手不足をたてに交渉もしやすくなっています。
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