移住後の仕事探し|田舎の医師は40代でも需要が多い!

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田舎の病院では医師が不足している!? その背景にあるものは

 

医師過不足の歴史

日本は、医師や看護師、介護職などの人員不足といわれています。中でも医師は「2035年まで人員不足は解消されない」といわれている職業。これは、戦後からの流れが関係していることなのです。

 

高度成長期に入ると、国民保険の導入施策や衛生環境の改善、医学の進歩により、人口が増加して平均寿命も延びてきました。それに伴い、医療にニーズが集まります。第2次世界大戦後は、18歳になった人の中で700人に1人は医師になっていた時代です。

それでも「医師不足」と考えた田中角栄内閣は1973年に「1県1医大構想」を発表し、当時医学部のなかった15県に医科大学または医学部を設置しようと動きました。その結果、34校の医科大学が新しく作られ、日本全体で計80校の医学部が揃い、医学部定員は1学年8280人にまで増えました。

「とりあえず」対処した結果の医師不足

しかし、1980年代になると約230人に1人が医師になろうとする状況の中、医師の過剰が懸念されるようになります。そういった経緯の元、政府はこれまでの政策から一転して医学部定員削減へと舵を切ったのです。これは、詰め込み教育からゆとり教育へ、そして「脱ゆとり」になった経緯と似ていますね。

今、振り返ってみると「とりあえず対処する」という施策はいろいろな場所でみられます。現代の医師不足の要因となった施策は、私たちに将来の不安を抱かせているのです。

田舎は高齢者が多く医師不足!?

「若者の田舎離れ」が進んでいる日本では、田舎に住む人の多くが高齢者です。少子化が問題視されていることもあり、これからも田舎の人口は減っていくでしょう。人口が減っていく地域では、公共の交通機関やスーパーなどの商業施設が減少し、医療サービスも低下します。つまり、ますます「田舎離れ」が進むということなのです。

医師不足は医学部数不足!? 年齢別でも検証

厚生労働省が調査した2016年年12月31日現在のデータでは、全国の医師数は319,480人でした。それを人口10万対医師数に直すと240.1人。都道府県別にみると、最も多いのが徳島県で315.9人、次いで京都府314.9人、高知県306.0人、東京都304.2人となります。

そして、最も少ないのは埼玉県で160.1人、次いで茨城県180.4人、千葉県189.9人となっていました。人口当たりの数でみると、医師数全国最下位の埼玉県は東京都の約数の医師数しかいません。これは「田舎で医師不足になっている」という言葉に反しているようにも思えます。

医学部数が多い県は医師数も充実

ここで注目したいのが「人口10万人当たりの医師数が多い県は医学部数が多い県」だということです。

島根県や高知県、徳島県などは、人口が少ないために人口10万人当たりの医学部数が多くなっています。そのため都市部出身の医師希望者は、授業料が高く定員も少ない地元県の医学部よりも、地方の医学部を選ぶのです。

そして卒業した後は、しがらみなども手伝って、地方の県で医療に従事することになるのでしょう。これにより、医学部が少ない田舎はさらに医師不足が深刻化していくことが懸念されます。

医師の年齢・施設の種別医師数

ここで、医療施設に従事する医師の年齢・施設の種別医師数をみてみましょう。

年齢 医師数 割合 病院勤務 診療所勤務
29歳以下 27,725人 9.1% 12.0% 0.2%
30~39歳 64.878人 21.3% 24.4% 4.4%
40~49歳 68,344人 22.4% 24.6% 18.8%
50~59歳 67,286人 22.1% 21.2% 29.3%
60~69歳 49,630人 16.3% 12.4% 28.9%
70歳以上 26,896人 8.8% 5.4% 18.4%

診療所とは、入院ベッドが19床以下か入院施設がないところ。診療所=田舎というわけではありませんが、小規模な医療施設なので人口が少ない場所にあることが多いです。

上の数字を見ると、39歳以下の病院勤務割合は36.4%、診療所勤務割合は4.6%となります。このまま、39歳以下世代の勤務状態が変わらなければ「田舎は医師不足」という問題が深刻化していくかもしれません。

※厚生労働省 「平成28年(2016年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」より

 

田舎の医療事情を予測した! 現役医師たちへのアンケート

ここで、現役の医師たちに行ったアンケートをみてみましょう。その内容は「今後、医師の需給バランスはどのようになるか」というもの。私が考えている以上にシビアな結果が出ました。

A.全国的に医師が不足する 10.9%
B.都市部では過剰になり、地方では不足する 70.5%
C.全国的に医師は過剰になる 16.4%
D.その他 2.3%

というものです。やはり現役の医師たちの多くが「都市部では過剰になり、地方では不足する」と考えているようですね。一方で「医師の配置って厚生労働省や病院の管理者が決めるのでは?」といった疑問も生まれてきます。

実は、地方に必要な医師数の算定に基づいた議論は始まっているんです。しかし、その実態はお粗末なもの。「地域や診療科の医師偏在を解消するための強制力を持った医師配置の制度が導入されているか?」というアンケートではこのような結果になりました。

A.適切な配置がなされている 17.1%
B.適切な配置はなされていない 59.7%
C.分からない 23.2%

現場にいる医師たちも、地域の医療格差を感じているようです。

医師が田舎に移住するメリット3つ

田舎は都会より医師の数が少ないといわれている中、「医師が田舎へ移住する」ことにメリットはあるのでしょうか?

自分のスキルを高めるために「都心の大きな病院で腕を磨きたい」と考えている医師がいる中、近年、田舎に転職する医師が急増しています。「田舎の病院勤務でのどかな生活を送りたい」と思っている人もいますが、医師としてのメリットも田舎にはありました。

1.労働環境・条件・報酬がいい

自然が多く空気がきれいな田舎は、心身ともにリラックスして過ごせます。そして、都市部より通勤時間が短くなるので、家族との時間が多くなるのが魅力です。

また、医師不足に悩まされている田舎では、より良い労働環境や高い報酬が期待できます。給与面を第1に考えている医師は、田舎の医療機関を視野に入れるのがいいそうです。

2.地域密着型の医療に携われる

都心部の病院には、多種多様の症例がみられます。さまざまな病気の知識が付くのでスキルアップにつながりますが、診療時間が限られ時間をかけることができません。

一方、田舎の病院の場合は、患者と医師の距離が近くなるので、より地域に密着した医療に専念できます。アットホームな会話の中、じっくりと症状や状態を観察して適切な治療へ結びつけられるのです。医師としてやりがいが実感できる職場になるでしょう。

3.総合医として幅広い知識が活かせる

診療が細分化していると都市部の病院では、各分野の専門的な知識が必要です。しかし田舎の病院では、外科や内科、皮膚科や呼吸器科など各科の垣根を超えた診療をしなければなりません。あらゆる症状に対応する総合医として、たくさんの臨床経験を積むことになるでしょう。

そして、総合医として最先端の医療機器に触れる機会も多くなります。これは、都市部で勤務する医師では経験できないことかもしれません。責任あるポストに従事し、管理する能力も高まるのが田舎の医師なのです。

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