九州・沖縄地方の葬儀の風習:地域によってこんなに違う!

いなか裏話
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九州・沖縄地方の特徴

九州の特徴

九州は、福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県の7県からなる地方です。

筑前国・筑後国・肥前国・肥後国・豊前国・豊後国・日向国・大隅国・薩摩国の9国の総称とされ「九国(きゅうこく・くこく)」ともよばれていました。「卑弥呼が治める邪馬台国があった」という伝説や、「天照大神の孫である邇邇藝命(ににぎのみこと)が降り立った国」といった天孫降臨の神話でも知られています。

沖縄の特徴

沖縄は、琉球王国とよばれ、独立した国家として栄えていました。しかし、外国との交易で得られる利権を狙い、薩摩・島津藩が琉球侵入を果たしたことから状況は変わります。1609年に薩摩藩が首里城を占拠したことにより、事実上、江戸幕府に組み込まれることになりました。

その後、沖縄県という名が付けられ、第二次世界大戦によりアメリカ軍統下に置かれたり、日本復帰を果たしたりしましたが、異国情緒漂う雰囲気が保たれた観光名所となっています。

一般的なお葬式とは

 

福岡県

博多では「神を穢してはならない」という理由から、霊きゅう車は櫛田神社の前を避けて通るという福岡県。

この地では、香典のほかに「通夜見舞い」という名前で、お菓子やお酒などを渡します。その通夜見舞いは、遺族の夜食となるそうです。その分、香典返しは半返し以上のものとなり、即返しではなく四十九日後の法要後に行われます。

一般的なお葬式では、僧侶が読経をしている最中に焼香をしますが、福岡県では読経の終了・僧侶の退場を待って焼香が始まります。

八女市の一部では、葬儀の朝になると近所の男性が「四華花」と「六灯」を作ります。四華花はお釈迦様の入滅後に体を覆った沙羅双樹の代わり、六灯は六道輪廻を表した仏具です。これらは、木と竹を使って作られ、葬儀終了後にお焚き上げされます。

佐賀県

佐賀県には、「枕団子」を49個も作って故人に供える地域があります。

この49という数字は、四十九日から来た数字。死者は7日ごとに7回審判を受けないと、あの世で平穏に暮らせないといわれている日数です。この枕団子は、故人が四十九日を迎えた後、あの世で会える仏様への手土産になるとか。

ほかにも「放生会」とよばれる魚や鳥を自然に放す儀式など、仏教に関連したならわしが多いようです。

長崎県

栃木県には、故人の衣服を常に濡れた状態にしておく「七日ざらし」という風習があります。長崎県も同じような風習があり、それは「水かけぎもん」「逆さぎもん」とよばれています。故人の着物を裏返して吊るし7日間水をかけ続けて、乾かしてはいけないのです。

明確な由来は分かっていませんが「死の穢れを水で清める」という教えからきているものと思われます。

香典のほかに5合~1升の米などを持ち寄ることを通夜見舞いといいますが、島原地方ではこのことを「御目覚まし」といいます。最近は800~1,000円の現金を持っていくことが多いとか。また、焼香盆に小銭を置く「焼香銭」という風習もあるので、小銭を忘れないようにしましょう。

熊本県

ほかの地方でも葬式をサポートする「念仏講」や「隣組」という組織が存在しますが、熊本県では「隣保班(りんぽうはん、りんぽはん)」とよばれる組織がおにぎりや大皿に乗った総菜を参列者に振舞います。この参列者の中に葬儀社の人を交えて、賑やかに通夜振舞いをすることもあるそうです。

そして、遺骨が入った骨壺は喪主の家や墓でなく、村の納骨堂に納骨するのも熊本県の特徴。昔から近隣同士の結びつきが強かったことの名残でしょう。

大分県

 

大分県の通夜振舞いは、近親者のみで行う「別れの膳」となります。また、通夜振舞いを行わない地域も多いようです。

棺の前に置かれる供物の場所には「敷米料」と書かれた紙を貼ります。これは、お米をお寺へ寄付をしていた昔からの風習です。今では、「敷米料一万円」などと書き、お布施とは別に一万円を納めます。

湯布院地方では、籾(もみ)を炒った「ハゼ」とよばれるものを納棺のときに遺体と一緒に入れます。

暦の上で「一粒万倍日」という日があります。この日は「一粒の籾が一万倍になる」といわれている日です。ようするに「この日に始めたことは大きな成果につながる」という縁起のいい日。籾自体が縁起物として使われていますね。

この籾を炒って棺に入れるのは「不幸が終わるように」という願いからかもしれません。

宮崎県

天孫降臨の神話が宿る宮崎県では、神道を守る家が多いとか。死を「穢れ」と捉える神道では、不幸が起きると神棚を閉じて半紙で覆います。そして葬儀後は、使われた部屋や食器など、あらゆるものを祓い清める「不浄祓い」を行うのです。

出棺の際、遺族が白い布を身に付けるのは各地でみられる風習です。現在は、不祝儀の色といえば「黒」が一般的ですが、昔の不祝儀の色は「白」。納棺されたご遺体は白装束を身に付けていますよね。宮崎県で葬式に参列者するときは、白色の布を首に巻いて火葬場へ行きます。

この白という色は、白ヘビや白狐など「神仏のお使い」として活躍している色でもあります。「あの世とこの世を結ぶ例会の象徴」とも考えられているからでしょう。

鹿児島県

ご遺体の枕元にお供えされる「枕膳」。多くの地方では、枕団子と一膳飯、お水を置きます。鹿児島県では一膳飯を「じつの飯」とよび、故人の茶碗にご飯をよそって箸を垂直に2本立ててお供えします。じつの飯の「じつ」とは、「直(じき)」からきているといわれ「亡くなった直後に炊いたご飯」という意味があるそうです。

加えて、お供えするお水を味噌汁にしたり、焼酎にしたりと、鹿児島県ならではの風習もみられます。別れの盃で出された焼酎は、ご遺体に振りかけられることもあるそうです。

沖縄県

沖縄には、本土のお墓とは比べものにならないほど大きなお墓が並んでいます。この屋根付きのお墓は「亀甲墓」「破風墓」といわれ、8畳ほどの広さがあり基礎工事をして立てられます。沖縄では、自然にご遺体を白骨化させる「風葬」、定期的に遺骨を洗う「洗骨」の風習があったためです。

また、檀家制度が無いのも沖縄の特徴。仏式の葬式が多い日本では、菩提寺に葬式を依頼します。これは、キリスト教を禁止するために江戸幕府が作った「国民総仏教徒制度」から根付いた「寺受け制度」の慣例です。

しかし、琉球王国の時代から続く葬式を守ってきた沖縄では、寺受け・檀家制度は根付かずに菩提寺という概念も受け入れられませんでした。神道の考えかたの方がしっくりいくようですね。

 

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