中国・四国地方の葬儀の風習:地域によってこんなに違う!

いなか裏話
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中国・四国地方の特徴

 

中国・四国地方は、鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・愛媛県・香川県・高知県の9県からなる地方です。

この地方は気候によって山陰・瀬戸内・南四国と、3つに分けられることでも知られています。山陰地方は日本海気候とよばれる降水量が多い地域、瀬戸内地方は瀬戸内気候とよばれる降水量が少ない地域、南四国地方は太平洋岸気候とよばれる台風の影響を受けやすい地域です。

一般的なお葬式とは

 

鳥取県

ご遺体の枕元に備える「枕団子」は、一般的に6個または49個。この6という数字は六地蔵から、49という数字は四十九日からきているといわれています。その枕団子を4個備えるのが鳥取県です。これは、4=死と連想されるところからきています。

枕団子は通夜のときにお供えされますが、鳥取県では通夜ではなく「伽(とぎ)」または「夜伽」といいます。「みんなで夜を共にする」という意味が込められているようです。そして、葬儀・告別式が終わると「二番鉦(にばんがね)」が鳴らされ、出棺のときには「寄せ鉦」が鳴らされます。

島根県

島根県で不幸が起こると「隣の県にお茶を買いに行く」という言葉が聞こえます。ここでいう隣の県とは、霊場である広島県厳島の弥山を指し、弥山は死者が行く場所であり、新たな命が生まれる場所といわれています。

また、不幸があった家の玄関に「忌中」と貼られているのを見ることがありますが、島根県では門の両脇に竹を立てます。まるで門松のようですが「家の中に邪気が入るのを防ぐ」といった意味があるそうです。

そして、通夜の開始時間を決めないというのも島根県の特徴です。斎場などでは決まった時間に行いますが、自宅で通夜を行う場合は思い思いの時間に弔問客が訪れます。

岡山県

岡山県では、出棺の前に故人と最後の膳を囲む「立飯(たちは)」というならわしがあります。美作地方では、僧侶や喪主が生のお米を食べる真似をすることもあるそう。そして、出棺の際には故人が使っていた茶碗を割って、旅立ちを見送ります。

その出棺のときには、故人の着物を遺族の女性が持って立ち会うそうです。これを「置き布」といい、着物は葬儀終了後、菩提寺に納められます。

火葬後の納骨の際、小さな卒塔婆を用意する「七本卒塔婆」という儀式もあります。四十九日の間、7日ごとに1本ずつ墓の後ろに立てて供養を行うのです。

広島県

 

広島県の備後地方では、戒名が書かれた白木の位牌を白いさらし布で覆います。その布を少しずつ刷り上げていく不思議な風習がみられます。これは禅宗の檀家のみ行うそうですが、由来は分かっていないそうです。

また、通夜のときに納棺しないのも特徴です。布団に寝かせたまま通夜を行い、周りでは故人と親しかった人たちが通夜振舞いをいただきます。

そして、酉の日に葬式を避けるのも広島県の特徴といえるでしょう。酉の日は昔から「田植えをしてはいけない」といわれる日。和歌山県の「三隣亡」と同じように、田植えと葬儀には何の関係もありませんが、「良くない日」ということで儀式を避けたのかもしれません。

山口県

岡山県と同様に「立飯」の風習がある山口県。故人との最後の食事には、大豆やご飯のおこげを食べます。棺にお米や大豆を撒く風習もあるのは、農作が盛んな土地ならではなのでしょう。

地域によって「初度法事」とよばれるならわしがあるところも。これは一言でいうと「精進落とし」なのですが、山口県では精進落としの席に参加するとき案内状が無いと参加できません。案内状は、前日に葬儀関係者から手渡しされます。

そして、斎場や自宅から出棺され霊きゅう車へ運ばれる間、参列者は葬列を組んで傘を持って見送ります。

徳島県

納棺の際には手紙や写真を入れるのが一般的ですが、徳島県ではハサミと糸を入れる風習があります。これは「故人があの世で裁縫ができるように」と、思いやりの心持って行ったこと。今ではミシンを入れることになるのでしょうか?

そして、徐行した霊きゅう車と一緒に歩く「野辺送り」の風習もみられます。土葬が主流だった昔は、遺体を墓に埋葬するときに葬列を組んで歩きました。その際、仏具を持ち念仏を唱えながら墓へ向かったそうです。

香川県

香川県では通夜のとき、広島県と同じように納棺はしません。遺体を布団に寝かせ、祭壇の前に安置します。その際、たすきを逆さにかける風習があります。これは、逆さがけの一種で「死と生を分ける」という演出のひとつです。

故人に最後の水を含ませる儀式を「末期の水」「死に水を取る」とよびます。綿や布に水を含ませて故人の口元に当てるのが一般的ですが、香川県では樒(しきみ)の枝葉を水に浸して行います。

愛媛県

故人が使っていたお茶碗にご飯を入れ、遺体の枕元に供える「枕飯」。愛媛県では、その枕飯でおにぎりを握り、お弁当として故人に持たせます。「あの世でお腹が空かないように」といった遺族の願いなのでしょう。

出棺の際には近親者4人で棺を担ぎ、そのまま棺を3度回します。その後、ほかの近親者が棺の周りをまわるという風習があります。「三度回し」または「棺回し」とよばれ、故人の方向感覚を無くし、家に戻れないようにするためだとか。「迷うことなくあの世に行って欲しい」という願いが込められています。

高知県

高知県では、出棺されるまで遺体を布団に寝かせ、いつもと同じように故人と接します。「起きてご飯を食べましょう」「おはようございます」などの声掛けも欠かしません。出棺の前夜になると、近親者は枕を並べ添い寝をします。これは、故人の魂を生きている人たちに継承させる意味があるそうです。

納棺が済むと故人の羽織を裏返して、さらに上下逆さまにして棺にかけます。その上に茶碗を置き、出棺のときに茶碗を割って羽織を3度振るのです。茶碗を割ることは「食絶ち」、羽織を振ることを「棺ぶるい」「願ぶるい」とよびます。

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