中部地方の葬儀の風習:地域によってこんなに違う!

いなか裏話
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中部地方の特徴

中部地方は、新潟県・富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県の9県からなる地方です。

日本列島の中央部に位置した中部地方は、かつての越後国・越中国・越前国・佐渡国・加賀国・能登国・若狭国・信濃国・飛騨国・美濃国・甲斐国・駿河(するが)国・伊豆国・遠江(とおとうみ)国・三河国・尾張国の16国に当たります。

中部地方の葬儀の風習

一般的なお葬式とは

 

新潟県

浄土真宗の門徒が多い新潟県。仏教の教えが強く残っており、農村部では鳥を空に放す、魚を川に逃がすなど、殺生をいさめ故人の徳を積む「放生会」を一部地域の葬儀で行います。

また、火葬を終えるまでは白いろうそく、火葬後には赤いろうそくを灯すという風習が。これは「故人が仏様になったことを祝う」という意味が込められています。精進落としの席にはお赤飯を出すこともあるそうです。

富山県

一般的に、友引きの葬儀は敬遠されますが、富山県では京都府と同じように、棺へ「身代わりの人形」を入れることで友引の葬儀もOKになるそうです。

そして、「四華花(しかばな)」を祭壇に飾るという風習もあります。「四華花」は「死華花」とも書き、白い紙を細かく切って細い棒に取り付けたもの。これは、お釈迦様が入滅(亡くなる)するとき、その死を悲しんだ沙羅双樹が自分の真っ白な花で遺体を覆ったことに由来しています。

石川県

棺を火葬場へ移動するときに、喪主が白装束を着るという風習がある石川県。というのも、もともと日本の喪服の色は白でした。明治天皇の嫡母である英照皇太后が、哀悼の意を表す色として黒を採用したのがきっかけで、喪服は黒になっていきました。石川県では昔のしきたりを守っているのですね。

新潟県と同様に、浄土真宗王国といわれる石川県では、火葬後の収骨の際、2つの骨壺に遺骨を収骨して1つを当日のうちに菩提寺に納めます。

福井県

地域によって浄土真宗と禅宗に分かれるのが福井県です。沿岸地域では、長寿を全うして亡くなった故人の葬儀に「お赤飯」が出されます。「天寿を全うしたお祝い」という説と「邪気を払い、災いを避ける赤色を使う」という説があります。

出棺時の際、棺に向かって米を蒔く、故人が愛用していた茶碗を割る、送り火のように藁を焚くなど、儀礼が細かく決まっている地域もあります。

山梨県

福島県や静岡県のように、玄関の脇に竹などを曲げてアーチ状の門にした「仮門」から出棺し、出棺した後はすぐに仮門を壊す。という風習が山梨県にも残っています。これは「死者が戻ろうとしても、戻るための門はないよ」と、死者との別離を確実にする意味が込められています。

大月市近郊では、棺をかついだまま3回グルグルと回す「三度回し」「棺回し」という風習があります。これは、故人の方向感覚を失わせて、家に帰ってこられないようにするため。山梨県では「この世に戻らず成仏しなさい」という願いの儀式が多いですね。

長野県

長野県は広いので、各地域によって多くの葬儀の風習があります。後火葬の地域でみられるのは、肩に白い布をかけた遺族の姿。この行動は「いろをつける」といわれています。

北信地方では農業のかたわらに供養ができるように、家の前に大きな位牌の形をした板を置きます。この板は「門牌(もんぱい)」とよばれるもので、そこには、戒名が書かれ花と水がお供えされます。

地域によっては、隣組の仕事が優先されるので、会社を休むこともあるとか。

岐阜県

山の多い岐阜県は、しきたりや風習が細分化されやすい傾向があります。恵那市では、香典返しに「ビール券」を用います。そのほかの地域では、葬儀の手伝いをしてくれた人に砂糖を添えたお赤飯を振舞う「総斎(そうとき)」を行ったり、食事を用意する風習「勘定酒(かんじょうざけ)」を行ったりします。

また、通夜に参列する親族にお菓子を贈る風習も。これは「お淋し(おさびし)」「伽見舞い(とぎみまい)」とよばれ、「悲しいお通夜の時間でも寂しくないように」という意味が込められています。

静岡県

福島県や山梨県と同様の「仮門」の風習があったり、茨城県のように小銭を半紙にくるんだものを撒く「撒き銭」を行ったり、宮城県のように遺族が額に三角形の布を着けて参列するしきたりもあったりする静岡県。交通の要であることや温泉地ということもあって、いろいろな人が訪れた結果でしょう。

御前崎市の周辺では、親族の精進落としの膳に「淋し(さびし)」とよばれる黒豆入りのおこわが添えられます。また、三島や沼津、熱海、伊豆市などでは、通夜の参列者にジュースやビールの詰め合わせを渡す習慣もみられます。

愛知県

全国的に見ても多くの風習が残っている愛知県。南知多地域では、遺体を安置しても線香や灯明をあげず、僧侶が枕経をあげるまで故人を生きているように扱います。西三河地域では、位牌を大小2つ用意して大きい位牌を遺体と一緒に火葬する風習があります。

尾張地方では三重県の一部地域と同様に、近親者が食べる精進料理に「涙汁」とよばれる胡椒汁や唐辛子汁が出されることも。涙を自然に流す効果や疲れを取ることを目的としているようです。

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